自然習得力【神戸スポーツボクシングクラブ】

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【自然習得力】


【自然習得力】 



【「示す」ことは「教える」ことに勝る!】 「人の力を引き出すコーチング術」より

コーチングの発見は1971年のことである。
ガルウェイは高等教育の過程を一年間中断して、教育者として学習理論を研究していた。
生徒たちがテニスを習得していくさまを日々、観察しているそのときに、コーチングの最初の実践が行なわれた。
最初はほんの思いつきだったのだ。

ガルウェイはドロシーという生徒にレッスンしていた。
レッスンのスタイルはテニスコーチとして普通の方法だ。
正しいラケットの持ち方や振り方、腕の動かし方などを伝えて、その通りにやるように「強制」 した。
が、うまくいかなかったという。

次のレッスンは初心者のポール。
ガルウェイは本人に了解をとったうえで、思いついた新しい方法を試してみるようにした。
まず、ガルウェイが10球、実際に打ってみせる。
その際、よく見てイメージをつかんでもらう ように言っておく。
後はちゃんとラケットを握らせてあげるだけ。
それだけ。

結果はどうだったか?
ポールは足を動かすことだけを忘れたが、それ以外は完璧にラケットを振ってみせたという。
もちろん、一言のアドバイスもなしに、である。
いったい、ドロシーとガルウェイの努力は何だったのだろう?

ガルウェイは言う。
「イメージは言葉に勝り、示すことは教えることに勝り、教えすぎは教えないことに劣る」 と。
これまでのコーチは、勝つことを教えようとした。
勝つために何をするか、という考え方である。
しかし、ガルウェイのコーチングでは、勝つことは単なる結果でしかない。
大切なのは、プレイヤーが自分の最高のパフォーマンスを発揮することであり、コーチができることは、
試合で最高のパフォーマンスを発現できるできるようにしてあげることなのだ。

【自然習得力-自分との対話で「できる」ようになる】

ガルウェイの考えるコーチングの素晴らしいところは、決して、目標やゴールを目指すことを目的にしなかった ところにある。
野球でもサッカーでもゴルフでも、勝利者インタビューの常連選手というのは、あまり勝ったことや勝因を誇らしげに語ったりはし
ない。
「自分のやるべきことをやっただけ」「自分たちのサッカーができた」「まだまだ修正すべき点はある」こういうインタビュー
の答えをよく聞くことだろう。
マラソンの高橋尚子選手、柔道の谷亮子選手、野球のイチロー選手、ゴルフのタイガー・ウッズ選手などは、その勝利が決して、
相手に勝つために何かをしたからではなく、自分が何をしたかの結果 であることをよく知っているのだ。

勝負は相手があることなので、そもそも勝つことは強制したり、約束したりしてできることではない。
例えば試合でも、「勝たなければならない」とか、「絶対に負けられない」となると、緊張して身体が固くなり実力が発揮でき
なく
なってしまうことがよくある。
できることは唯一、自分の最高のパフォーマンスを発揮する ことだけ。
勝利はあくまでその最高のパフォーマンスがもたらした結果 なのだ。

ある意味で、コーチングが発見されたのは、ガルウェイがテニスコーチの純粋なプロではなかったことが幸いしていたのかもしれ
ない。
彼が発見したのは、「できない」人が、「できる」ようになるためには、決して、コーチの「アドバイス」が必要なわけではない、と
いうことである。
そうではなく、「できるというイメージ」を理解した後は、実際にやてみて、うまくいかなかった部分は自分と対話し、修正していく。
この繰り返しによって、「できる」ようになっていく、そういう過程 を発見したのである。
ガルウェイはこの過程を「自然習得力」と呼んでいる。

人は、イメージをもつ ことができれば、自分との対話によって、何かを身につけることができる。
この「自然習得力」の発見こそが、コーチングの誕生 の瞬間だった。

【ビジネス現場のコーチング】

人は自分で納得したことについて、その後の行動を変えていく。
ガルウェイもウェルチもゴーンも、会社や組織を変える際には、ただ単に押しつけるのではなく、社員が自分で考えて行動する
ように
導いていった。
結果、社員や管理職たちは、彼らがやるべきことを実際に試しながら考え 、知ることができたのだ。

誰かの価値や、何らかの思想が絶対的に正しいわけではない。人それぞれの存在や、個性に価値を認め、その能力を育むこと
を支援するコーチングというコミュニケーションのスタイルによって、人はもっと楽に社会で生きられるようになる。

今や、海外でも大評判の居酒屋「和民」の創業者である渡辺美樹氏は、インタビューに答えて、経営者に最も必要な能力を、 「イ
メージ力」
であると言っている。
出店計画に際しても、店の様子をイメージして練るという。お客の爪の色まではっきる見え、それが360度検証してイメージが確
固たるものになると、初めて計画を立て、実行に移す。
イメージを具体的に、現実的にしていくと、いろいろと見えてくるものがある。
想像することは計画すること に直接つながるのである。







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